前期の面接で
「なぜ日本は欧米に比べて治験が進まないと思いますか」
と聞かれました。

いやーびっくりしました。
面接の質問として聞かれるとは思ってなくて。

高校生でも医学部受けようとする方は
「ヘルシンキ宣言」とかご存知なんでしょうか。
なんだか医学部の面接対策本とかって私が高校生の時にはしらんがな、
というものばかり載っているので。
医学部志望じゃなかったのと時代でしょうか…。
あ、まあ一応いまはわかりますよ。それなりに。

この「ヘルシンキ宣言」、学士入試では常識的な感じのもののようです。
すんごく簡単に説明すると、
臨床試験ではなによりも被験者保護、という感じでしょうか。
簡単にしすぎですが、興味のある方は検索したら
医師会のサイトなどで見れると思うのでぜひ。

治験ではこれともう一個GCP(Good Clinical Practice)ってのがあって
どんな治験をするにしてもこれを遵守する必要があります。
でね、このGCP、医師国家試験にはでないらしいです。
(聞いた話なので間違っていたらごめんなさい。)
薬剤師国家試験ではかするくらい。
(私の受けたときは治験の基準のうちのひとつ、ってくらい。)

治験って実際に被験者さんに投薬したり、診察したりするのは
医師なわけですよ。
そしてサポートするのは看護師、検査技師、薬剤師など。

世間一般に「治験」というものが知られてきてはいるようですが
まだまだ認知度は低そう。
去年、イギリスの治験で大きな事故があったんですが、
治験関係の人以外にはほとんど話題にならなかったってのも
関心の薄さからかな、と。

でも、治験をする側の認識も不足してるのも進まない一因なのかなぁ
なんて思ったりもします。
ま、そんなん就職してから治験業界に入った人は嫌でも
覚えなければ仕事ができませんが。

あと、日本の国民皆保険制度(破綻しそうですが…)も進まない
一因だったりします。
わざわざ治験を受けようという気分にはならないようです。
既存治療で対処できているならそう思いますよね。

基本的に治験をしないと薬の承認申請はできないわけなので
治験が進まないとますますドラッグラグ(海外で既承認なのに
日本では未承認で使えないっていう差)が広がっちゃうよーという現状です。
ってか、実はアジアの中でも遅れをとってしまいそうな感じらしいです。

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koz

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